『うつ病と無意識の関係』無意識に嫌なことを考えると知らないうちに悪化していく
皆さんは普段、無意識に考えている事なんて意識しませんよね。心が健康な状態であれば、無意識に考えていることなんてなんの問題もありません。しかしうつ病になると、無意識に嫌なことをずっと考えてしまいます。
このページでは、無意識に嫌なことを考え続けるとどうなるのかについて、分かりやすく解説していこうと思います。
そもそも無意識の状態ってどんな状態?
皆さんは無意識の状態がどんな状態なのかご存じでしょうか?何となく知っているという方が殆どではないでしょうか?
無意識の状態とは、まさに心ここに在らずの状態です。頭の中で思考が勝手に膨らんでいったり、あるいは意識せずとも体が勝手に動いていたりします。
反対に意識的な状態とは、どういった状態でしょうか?
意識的な状態とは、心が『いまココ』にある状態というとイメージが付きやすいと思います。心が『いまココ』にあり、自分の身体や頭の中で想像する事を制御できる状態と言えます。
- 無意識の状態は、心ここに在らずの状態
- 意識的な状態は、心が『いまココ』にある状態
- 無意識の状態では、身体の動きや頭の中で想像する事を自分で制御出来ない
無意識の状態では、つい嫌なことを想像しがちです。過去の嫌な出来事を何度も思い出してはまた傷ついてしまう、そんな経験をされている人は意外と多いのではないでしょうか。
無意識を体験してみよう!
ここでは無意識がどういう状態か分からないという方に、無意識を体験してもらう事をやってみようと思います。簡単に出来ますので是非やってみて下さい。
可能であればご自身の部屋であったり、周りに誰もいない静かなところでやってみて下さい。
- 椅子
- タイマー(iPhoneでも構いません。)
- 椅子に軽く腰掛けます。
- 拳は軽く握って膝の上に置きます。
- 背筋は伸ばし、背もたれから背中を浮かせます。
- 肩の力を抜いてリラックスします。
- タイマーを5分にセットします。
- タイマーをスタートしたら軽く目を閉じ、アラームが鳴るまで何も考えないようにします。
では始めたいと思います。タイマーをスタートするのと同時に、軽く目を閉じ、アラームが鳴るまで何も考えないようにしてください。
では始めて下さい。
いかがでしたか?
殆どの方が途中で何かを考えたのではないでしょうか?言葉が思い浮かんだ人もいれば、何らかのイメージが浮かんだ人もいると思います。
慣れない頃はよく『何も考えない』という言葉が浮かんでいました。
うつ病と無意識の関係
うつ状態に陥ると過去に起きた事を繰り返し思い出しては傷ついたり、あるいはこれから起きる事について、ついあれこれと妄想してしまいがちです。
たとえ考えないようにしていようと、イメージの中で怒りや悲しみの感情を爆発させるという事を無意識のうちにやってしまうものではないでしょうか。
考えたくなくないと思っていても、気付かないうちに頭の中に浮かび考えを巡らせてしまいますよね。
そして無意識であっても、嫌な事や辛い事を考えていると気付かないうちに脳はエネルギーを消費していきます。脳がエネルギーを消費していくと、体は疲れていなくても頭は疲れてしまいます。
頭がヘトヘトになり、脳は霧がかかったような感覚に陥り、頭の働きが鈍っていきます。その結果、上手く考える事が出来なくなります。
私の場合、いつも頭の中がぼんやりとしていて、水中の中を動いているような感覚に陥っていました。
ここまで見てきたように、うつ病になると下記のような負の連鎖が起きてしまいます。
- 大きなストレスを受ける
- 脳機能が低下していく
- 感情脳が活性化していく
- 嫌なことを何度も考えてしまう
- 身体に不調が現れ始める
- 症状が慢性化する
- 痛みで無意識に嫌なことを考えてしまう
そしてこの状態から抜け出す事がどんどん困難になってしまいます。ストレスで脳内にマイナス思考の回路が形成され、無意識に嫌なことを考えてしまいます。体には生理現象で痛みが現れ、その痛みが嫌な考えを想起してしまいます。
この状態を乗り越えるには、この特徴を知ったうえでトレーニングをしていく事が重要になります。
- 無意識の状態とは、心ここにあらずの状態。
- 無意識の状態では、頭の中で考える事を制御できない。
- 無意識の状態で、つい嫌なことを考えてしまう。
- 無意識の状態で、脳がエネルギーを消費し、気付かないうちに疲れていく。